人生を例えるなら何に例えますか?
- 竹村哲
- 2024年2月9日
- 読了時間: 1分
更新日:3月19日
私は、この問いの答えとして山登りを挙げることができると思います。登山家マロリーが、「なぜエベレストに登るのか」という問いに対して、「そこに山があるから」と答えたエピソードは有名ですが、「頂上に立てば、本当の自分を見据えることができるかもしれない」そう信じて歩むことが人生ではないでしょうか。目前の頂へは登山道(用意された経路)を通れば容易に登れるかもしれません。しかし、障害にぶつかることもあります。そんなとき、やむを得ず断念して引き返したり、それが解消されるまでその場にとどまったり、あるいは新たなルートを練り直したり、場合によっては目指す頂を変えたりすることもありましょう。しかし、そのような経験によって、かえって登っている山をより熟知することになるのです。人生もこれと同様です。難なく早々に地位や名声を手に入れてしまうよりは、むしろ一見無駄に思えるほどに大回りの曲がりくねった人生を辿るほうが内面を豊かにすると思います。つまり、高校生に最も多くの支持を得た人生の目標の幸せは、客観的な結果ではなく、むしろ自分らしさという主観的な真実であると言えましょう。これは、自分で決める範疇にあるのです。【第1講 「人生を例えるなら何に例えますか?」より抜粋加筆】
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